ランニングをするようになってから日常生活においても鼻呼吸を特に意識しています。息を吸うのも吐くのもすべて鼻からです。口は使いません。ところで、この「呼吸」ですが、吸うのが先でしょうか、それとも吐くのが先なのでしょうか。
NHKのラジオ体操で「息を大きく吸って～」というフレーズが有名で、まずは吸うことから始める方も多いかもしれませんが、正しくは「吐いて、吸う」です。「呼吸」は「呼んで吸う」と書きます。「おーい」と呼ぶときは息を吐き出します。人間は生まれてくるときオギャーと息を吐いて誕生し、最後には息を吸ってあの世に逝く。「息を引き取る」とは息を吸うことを意味します。息を吐きながら死ねません。最期に一回息を吸って死ぬのです。
「呼吸」は単なる生物の酸素吸入活動ではなく、万物の哲学すべてに共通する考えかもしれません。「吐く」＝「与える」、「吸う」＝「受け取る」という考えに基づけば新約聖書における「与えよ、さらば与えられん（受け取ることができる）」や「先義後利」なども「広義の呼吸」といえるかもしれません。
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